イチゴは春に収穫が終わると、次の年の準備がすぐに始まります。5月から7月にかけて伸びるランナーの管理が、翌春の収穫量を大きく左右します。「ランナーをどう扱えばいいかわからない」という声が多いので、基本的な考え方から順番に整理します。
ランナーの仕組みと子株の選び方 ¶
ランナーは親株から伸びるつる状の茎で、先端に子株ができます。親株に近い一番目の子株は親株の影響を受けやすく、病気を引き継ぐリスクがあるため使いません。二番目か三番目の子株を選ぶのが基本です。子株は葉が3枚以上展開していて、根が少し出ているものが理想的です。
仮植えの土と容器の選び方 ¶
仮植えには市販の野菜用培養土にパーライトを1割混ぜたものを使います。水はけが悪いと根腐れの原因になるので、排水穴のある3〜4号ポットが適しています。仮植え後は直射日光を避け、半日陰で管理します。根が活着するまでの1〜2週間は土が乾かないよう注意が必要です。
8月の遮光管理が翌春の花芽形成を決める ¶
イチゴの花芽は秋の低温と短日条件で形成されます。夏に株が弱ると花芽の数が減り、翌春の収穫量が落ちます。8月は遮光率30〜40%のネットを使い、午後の直射日光を遮ることが大切です。水やりは朝1回、土の表面が乾いたタイミングで行います。
秋の定植前に確認すること ¶
10月上旬から中旬が定植の目安です。定植前に、クラウン(株の中心部)の太さを確認します。鉛筆程度の太さがあれば十分に育っています。定植の土は前作の残渣をよく取り除き、苦土石灰でpHを6.0〜6.5に調整してから2週間以上置いてから使います。
イチゴの夏管理は地味に見えますが、翌春の収穫に直結する大切な作業です。ランナーの整理から定植までの一連の流れを動画でも詳しく解説していますので、チャンネルの再生リストからイチゴシリーズをご覧ください。